保育園・学校で働く看護師の仕事内容と待遇|園看護師の役割・求人が少ない理由・探し方
保育園や学校で働く看護師の役割や1日の流れ、園看護師の業務、給料・待遇の傾向、求人が少ない理由を解説。向いている人・向いていない人、メリット・デメリット、限られた求人を見つける探し方まで、子どもに関わる職場への転職を考える看護師向けにまとめました。
「子どもに関わる仕事がしたい」「夜勤がなく、土日休みで、自分の子育てとも両立できる職場を探している」。そんな希望から保育園や学校で働く看護師に関心をもつ方は多いのですが、実際に探してみると求人がなかなか見つからず、諦めてしまう方も少なくありません。この記事では、保育園・学校で働く看護師(園看護師・学校看護師)の役割と仕事内容、給料や待遇の傾向、求人が少ない理由、そして限られた求人を見つけるための探し方を整理します。
保育園・学校で働く看護師の特徴と役割
保育園の看護師(園看護師)
保育園に配置される看護師は、園児の健康管理と保護者・保育士への保健指導を担います。園によって「看護師として専任で配置」される場合と、「保育士の一員として0歳児クラスに入りながら看護業務を兼ねる」場合があり、後者の方が多いのが実態です。
主な役割は次の通りです。
- 登園時の健康観察、体調不良児やけがの応急処置
- 感染症の予防と発生時の対応、保護者への情報提供
- 与薬(医師の指示書に基づく)、アレルギー児への対応、医療的ケア児の支援
- 保健だよりの作成、身体測定、健診の準備と記録
- 保育士への衛生指導、保護者からの健康相談
- 0歳児クラスでの保育補助
学校の看護師
学校で働く看護師は、主に特別支援学校で医療的ケア(喀痰吸引、経管栄養、導尿など)を必要とする児童・生徒を支援する役割です。教員である養護教諭とは異なり、保健室の運営ではなく医療的ケアの実施が中心となります。自治体や教育委員会が非常勤として雇用することが多く、勤務時間は授業のある時間帯に限られます。
保育園の看護師の1日の流れ
- 8:00 出勤、園内の衛生確認、体調不良児の情報確認
- 8:30 登園時の健康観察、保護者からの体調の聞き取り
- 9:30 0歳児クラスの保育補助、または保健室で書類作業
- 10:30 けがや発熱への対応、与薬の確認、保健指導の準備
- 12:00 昼食の見守り(アレルギー児の確認)、交代で休憩
- 13:30 午睡中の呼吸チェックの確認、保健だよりの作成
- 15:00 おやつ後の健康観察、保護者への連絡
- 16:30 翌日の準備、記録、退勤
園児が元気に過ごしている日は看護業務は少なく、保育補助や事務作業の比重が高くなります。一方で、感染症が流行する時期や、けがが重なった日は対応に追われます。「看護師として何をどこまで担うか」は園の方針によって大きく異なるため、事前の確認が欠かせません。
保育園・学校の給料・待遇の傾向
厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(2024年)によると看護師の平均年収は約520万円です。保育園や学校で働く看護師の給与は、一般的にこの平均を下回り、看護師の職場の中では低めの水準となる傾向があります。
- 保育園(正社員):保育士の給与体系に準じる園が多く、月給は病院の日勤者より低め。看護師手当を上乗せする園もある
- 保育園(パート):時給制で、保育士のパートよりやや高い程度に設定されることが多い
- 学校(医療的ケア看護師):自治体の非常勤職員として時給制が中心。勤務日は授業日に限られるため、長期休暇中は収入がない場合がある
- 賞与:正社員の場合は年2回だが、運営法人によって差が大きい
- 休日:土日祝休み、年末年始休みが基本。保育園は土曜保育がある場合にシフトで出勤することも
収入面では他の職場に劣りますが、「土日祝休み」「夜勤なし」「子どもの学校行事に合わせやすい」という条件を重視する方には、選ぶ価値のある職場です。
アドバイザーのひとこと 保育園の求人では「看護師として専任か、保育補助が中心か」を必ず確認してください。専任配置の園では保健業務に集中できますが、多くの園では0歳児クラスに入る時間が長く、「思っていた仕事と違う」と感じる方もいます。どちらが自分に合うかを面接前に整理しておきましょう。
保育園・学校の看護師に向いている人・メリット・デメリット
向いている人
- 子どもが好きで、乳幼児や児童との関わりを楽しめる人
- 予防的な健康管理や、保護者への丁寧な説明にやりがいを感じる人
- 看護師が自分一人でも、保育士や教員と協力して動ける人
- 土日祝休み・夜勤なしを最優先したい人
- 小児科や病棟で子どもに関わった経験を活かしたい人
向いていない人
- 医療処置の経験を積み続けたい人
- 収入を重視する人
- 保育補助や事務作業が中心になることに抵抗がある人
- 医師や他の看護師に相談できない環境が不安な人
保育園・学校で働くメリット・デメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 土日祝休み・夜勤なしで生活が安定する | 給与水準は看護師の職場の中で低め |
| 子どもの成長を日々見守れる | 求人が少なく、募集時期が限られる |
| 急変や重症対応が少なく精神的負担が軽い | 看護師が一人で相談相手がいない |
| 自分の子育てと両立しやすい | 保育補助が中心になり看護業務が少ないことも |
| 感染症対策や保健指導の知識が深まる | 医療スキルが薄れ、病院復帰時に不利になることがある |
アドバイザーのひとこと 保育園の看護師は「一人職場」であることが多く、判断に迷ったときに相談できる相手がいないのが最大の不安要素です。園医との連絡ルールや、系列園の看護師同士で情報交換する場があるかを聞いてみてください。それがある園は、看護師の働きやすさを考えている証拠です。
保育園・学校の看護師求人の探し方
保育園・学校の看護師求人が少ない理由
保育園・学校の看護師求人は、他の職場と比べて明らかに少なく、見つけても募集がすぐに締め切られます。その理由は次の通りです。
- 配置が義務ではない:保育園の看護師配置は努力義務にとどまり、1園に1名いれば十分なため、そもそも枠が少ない
- 離職が少ない:働きやすさから長く勤める方が多く、欠員が出にくい
- 募集経路が限られる:自治体や社会福祉法人の採用ページ、ハローワークなど、一般の求人媒体に出ないことがある
- 年度単位の採用:4月入職に向けて秋〜冬に募集が出ることが多く、時期を逃すと翌年度まで待つことになる
- 学校は自治体採用:教育委員会が非常勤として募集するため、探し方を知らないと見つからない
「求人がない」のではなく、「タイミングと探す場所が限られている」と理解しておくと、見つけやすくなります。
限られた求人を見つける方法
限られた求人を見つけるために、次のような方法を組み合わせるのが効果的です。
- 募集時期を意識する:4月入職に向けて10〜1月に募集が集中する。欠員補充は不定期のため、こまめに確認する
- 複数の経路を使う:求人サイトに加え、自治体や社会福祉法人・運営会社の採用ページも確認する
- 条件を広げる:認可保育園だけでなく、認定こども園、企業主導型保育、病児保育室、児童発達支援も候補に入れる
- 学校は教育委員会:特別支援学校の医療的ケア看護師は、自治体の教育委員会の募集ページで公開される
- パートから始める:正社員枠が少ないため、パートで入職して正社員登用を待つ方法もある
看護リーチには現在、保育園・学校の求人が3,798件掲載されています。都道府県と組み合わせて絞り込み、希望条件に近い求人が出たら早めに応募できるよう、履歴書や志望動機を準備しておくことをおすすめします。
よくある質問
Q. 保育園の看護師になるのに小児科の経験は必要ですか?
必須としている園は多くありません。ただし、乳幼児の発達や小児の感染症、アレルギー対応の知識は必要になるため、小児科や小児病棟の経験があれば有利です。経験がない場合は、入職前に小児の基礎知識を学び直しておくと安心です。
Q. 保育園の看護師は保育士の仕事もするのですか?
多くの園では、0歳児クラスに入って保育補助を行いながら看護業務を兼ねる形が一般的です。専任で保健業務に集中できる園もありますが少数です。求人票や面接で「保育に入る時間の割合」を確認しておくとギャップを防げます。
Q. 学校で働く看護師と養護教諭は何が違いますか?
養護教諭は教員免許をもつ教員で、保健室の運営や健康教育を担います。学校で働く看護師は、主に特別支援学校で医療的ケアを必要とする児童・生徒に喀痰吸引や経管栄養などを行う役割で、多くは自治体の非常勤職員として勤務します。
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