看護師の夜勤手当の相場と計算方法|2交代・3交代の違いと夜勤専従の収入
看護師の夜勤手当は2交代で1回1万円前後、3交代で準夜・深夜それぞれ数千円が相場。深夜割増との関係、夜勤回数ごとの月収シミュレーション、夜勤専従で働いた場合の収入と注意点を解説します。
「夜勤手当が1回いくらなら妥当なのか」「2交代と3交代でどちらが稼げるのか」。夜勤手当は看護師の年収の中で最も変動が大きく、月の夜勤回数が1回変わるだけで年間10万円以上の差が出ます。ただ、手当の仕組みは施設ごとに違い、「1回○円」の額面だけでは比較できないのが実情です。この記事では、夜勤手当の相場と計算の仕組み、2交代・3交代の違い、夜勤回数と収入の関係、夜勤専従で働いた場合の収入と注意点をまとめました。
看護師の夜勤手当の相場
夜勤手当の相場は、交代制によって大きく異なります。一般的な目安は次の通りです。
| 交代制 | 夜勤の種類 | 1回あたりの手当の目安 | 拘束時間 |
|---|---|---|---|
| 2交代 | 夜勤(16時間前後) | 8,000〜15,000円前後 | 16〜17時間 |
| 3交代 | 準夜勤 | 3,000〜5,000円前後 | 8時間 |
| 3交代 | 深夜勤 | 4,000〜7,000円前後 | 8時間 |
公的病院や大学病院は3交代で手当が固定されていることが多く、民間の急性期病院は2交代で1回1万円以上を提示するところが増えています。療養型病院や介護施設は夜勤の負担が比較的軽い分、手当は控えめな傾向です。
看護リーチ掲載求人の統計(2026年11月8日時点)では、夜勤ありの求人が9,676件掲載されており、平均月給は約28.2万円万円です。求人票の月給には「夜勤4回分の手当を含む」のように前提回数が書かれていることが多いので、回数を確認してから比較してください。
夜勤手当の計算方法
夜勤手当は、法律で定められた「深夜割増」と、施設が独自に設定する「夜勤手当」の2つから成り立っています。
深夜割増(法定)
22時から翌5時までの労働には、法律で25%以上の割増賃金が義務づけられています。時給換算で2,000円の看護師が深夜帯に7時間働くと、割増分だけで3,500円程度が加算される計算です。
施設が定める夜勤手当
深夜割増とは別に、夜勤1回ごとに定額で支給されるのが夜勤手当です。求人票の「夜勤手当 1回12,000円」はこちらを指すのが一般的で、深夜割増を含むかどうかは施設によって異なります。
月の夜勤収入の計算例
2交代・夜勤手当1回12,000円・深夜割増込みの場合、月4回で48,000円、年間で約58万円が夜勤による収入になります。
アドバイザーのひとこと 求人票の「夜勤手当1回15,000円」が深夜割増込みなのか別なのかで、実際の月収は1万円以上変わります。面接や見学のときに「夜勤手当に深夜割増は含まれていますか」と一言確認するだけで、入職後の「思ったより少ない」を防げます。
2交代と3交代、どちらが稼げる?
同じ月の夜勤時間で比べると、収入に大きな差は出ないのが一般的です。違いは、1回あたりの手当と回数のバランスにあります。
| 項目 | 2交代 | 3交代 |
|---|---|---|
| 月の回数 | 4〜5回 | 準夜・深夜あわせて8〜10回 |
| 1回の手当 | 1万円前後 | 数千円 |
| 月の夜勤手当の目安 | 4万〜6万円 | 4万〜6万円 |
| 特徴 | 回数が少なく休みがまとまる | 1回が短く体力的な負担が分散 |
2交代は夜勤明けの翌日が休みになりやすく、連休を作りやすいのが特徴です。3交代は勤務が細かく分かれるため、生活リズムが乱れやすい反面、1回の負担は軽くなります。収入より、体力と生活スタイルに合うほうを選ぶのが基本です。
夜勤回数と月収・年収の関係
夜勤回数が変わると、月収・年収はどれくらい変わるのか。2交代・1回12,000円で試算しました。
| 月の夜勤回数 | 月の夜勤手当 | 年間の夜勤手当 | 年収への影響(日勤のみ比) |
|---|---|---|---|
| 0回(日勤のみ) | 0円 | 0円 | ±0 |
| 2回 | 24,000円 | 約29万円 | +約29万円 |
| 4回 | 48,000円 | 約58万円 | +約58万円 |
| 6回 | 72,000円 | 約86万円 | +約86万円 |
| 8回 | 96,000円 | 約115万円 | +約115万円 |
夜勤回数は、病棟の人員配置や本人の希望で調整されるのが一般的です。「もっと稼ぎたいから夜勤を増やしたい」という希望は通ることが多い一方、看護職員の夜勤は月72時間(2交代なら4〜5回程度)が診療報酬上の目安になっているため、それ以上の回数は施設側の事情で制限される場合があります。
夜勤専従の収入と注意点
夜勤専従は、夜勤だけを行う働き方です。1回あたりの手当が高く設定されており、月10回前後の夜勤で常勤並みかそれ以上の収入になります。
夜勤専従の収入の目安
- 1回あたり:3万〜4万5,000円前後(基本給相当+夜勤手当込み)
- 月10回:30万〜45万円前後
- 年収換算:400万〜540万円前後
日勤の常勤と比べて出勤日数が少なく、収入は同等以上になるため、「日中の時間を確保したい」「短期間で貯蓄したい」「ダブルワークの一方として働きたい」といった方に選ばれています。
夜勤専従の注意点
- 体力と健康管理:生活が夜型に固定され、睡眠の質が落ちやすい。長期間続けると健康面のリスクがある
- 雇用形態:常勤扱いで賞与が出る施設もあれば、パート扱いで賞与なしの施設もある。時給や1回の額面だけでなく、社会保険や賞与の有無を確認する
- スキルの偏り:夜勤は日勤に比べて処置や検査が少なく、急性期のスキルを維持しにくい面がある
- 回数の上限:夜勤専従でも月の夜勤時間には目安があり、施設によって回数の上限が決まっている
アドバイザーのひとこと 夜勤専従を希望される方には、「期限を決めて働く」ことをおすすめしています。2年間で貯蓄を目標額にする、子どもの進学までは日中を空けるなど、目的と期間をはっきりさせておくと、体調面の無理を続けにくくなります。日勤に戻るときの選択肢も、事前に確認しておくと安心です。
よくある質問
Q. 夜勤手当は1回いくらが平均ですか?
2交代で8,000〜15,000円前後、3交代の準夜勤で3,000〜5,000円前後、深夜勤で4,000〜7,000円前後が一般的な相場です。深夜割増を含むかどうかで見え方が変わるため、求人票の注記を確認してください。
Q. 夜勤専従は本当に稼げますか?
月10回前後の夜勤で30万〜45万円前後の月収になるのが一般的で、日勤常勤より出勤日数が少なく収入は同等以上です。ただし賞与の有無や社会保険の条件で年収は変わるので、雇用形態を確認したうえで判断しましょう。
Q. 夜勤の回数は自分で選べますか?
病棟の人員配置に左右されますが、希望として伝えることは可能です。「月2回まで」「できるだけ多く入りたい」といった希望は、入職前の面接で伝えておくと配慮されやすくなります。
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