看護師の平均年収はいくら?給料の内訳・手取り・他職種との比較を解説
看護師の平均年収は約500万円台前半。月給・賞与・手当の内訳や手取りの目安、准看護師や他職種との比較、年収が上がる条件をキャリアアドバイザーが分かりやすく解説します。
「自分の給料は看護師として平均的なのか」「同じ看護師でもなぜこんなに差があるのか」と感じたことはありませんか。看護師の年収は、基本給だけでなく夜勤手当や賞与の比率が大きく、働き方や施設によって同じ経験年数でも大きく変わります。そのため、単純に「年収いくら」と比べても実態が見えにくいのが難しいところです。この記事では、公的統計をもとにした看護師の平均年収と、その内訳、手取りの目安、他職種との比較まで整理しました。ご自身の給与明細と照らし合わせながら読んでみてください。
看護師の平均年収は約500万円台前半
厚生労働省「賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均年収は約500万円台前半で推移しています。内訳の目安は、平均月給(きまって支給する現金給与額)が約35万円前後、年間賞与が約85万円前後です。月給には基本給のほか、夜勤手当や住宅手当などの各種手当が含まれている点に注意してください。
准看護師の平均年収は約400万円台前半で、正看護師より100万円ほど低い傾向です。また、同じ統計では年齢が上がるほど平均年収も上がり、40代から50代にかけてピークを迎える形になっています。
看護リーチ掲載求人の統計(2026年11月8日時点)では、掲載求人の平均月給は約26.2万円万円、中央値は約25.4万円万円です(掲載求人数 47,779件)。求人票の月給は「夜勤手当込みの想定額」で記載されることが多いため、公的統計の月給と近い水準になるのが一般的です。
看護師の給料の内訳(基本給・手当・賞与)
看護師の年収を理解するには、内訳を分けて見るのが近道です。
| 項目 | 目安 | ポイント |
|---|---|---|
| 基本給 | 新卒で20万円台前半〜中盤 | 昇給・賞与・退職金の算定基準になる |
| 夜勤手当 | 1回あたり数千円〜1万円台 | 回数と交代制で月数万円の差が出る |
| 資格・役職手当 | 数千円〜数万円 | 認定看護師、主任・師長など |
| 住宅・通勤・家族手当 | 施設により大きく異なる | 福利厚生として比較対象になりやすい |
| 賞与 | 年2回、合計で基本給の3〜4か月分が相場 | 基本給が低いと賞与も伸びにくい |
特に大切なのは、基本給と手当の比率です。求人票の月給が高く見えても、基本給が低く手当が厚い場合、賞与や退職金は基本給を基準に計算されるため、生涯年収では不利になることがあります。逆に基本給がしっかり積み上がる病院は、月給が地味に見えても長く働くほど差がついてきます。
夜勤手当が年収を左右する
看護師の年収で最も変動が大きいのが夜勤手当です。2交代で月4〜5回の夜勤に入ると、手当だけで月5万円前後、年間で60万円前後になることも珍しくありません。日勤のみの働き方を選ぶと、その分が年収から減ることになります。
アドバイザーのひとこと 面談で「年収を上げたい」と相談を受けたとき、最初に確認するのは基本給と夜勤回数です。同じ年収でも、夜勤7回で稼いでいる方と夜勤3回で届いている方では、体力面の余裕がまったく違います。数字の大きさより「どう稼いでいるか」を見ることをおすすめしています。
看護師の手取りはいくら?年収別の目安
手取りは、額面から社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険)と所得税・住民税を差し引いた金額です。扶養家族の有無や自治体で変わりますが、一般的に額面の75〜80%程度が目安になります。
| 額面年収 | 手取りの目安 | 月あたりの手取り(賞与除く概算) |
|---|---|---|
| 400万円 | 約310〜320万円 | 約21〜23万円 |
| 500万円 | 約380〜395万円 | 約26〜28万円 |
| 600万円 | 約450〜465万円 | 約31〜33万円 |
年収が上がるほど税率も上がるため、手取りの伸びは額面の伸びよりゆるやかになります。転職で年収アップを狙う場合は、「額面で50万円上がると手取りでいくら増えるか」まで計算しておくと、生活の変化を実感しやすくなります。
看護師と他職種の年収比較
看護師の平均年収は、全職種の平均(同じ統計で約460万円前後)と比べるとやや高い水準にあります。女性の平均年収と比較するとさらに差が開き、看護師は女性が多い職種の中では高収入の部類に入ります。
- 全職種平均:約460万円前後
- 看護師:約500万円台前半
- 准看護師:約400万円台前半
- 介護職員:約370万円前後
- 保育士:約390万円前後
ただし、看護師の年収には夜勤手当が含まれているため、「日勤のみの事務職」と比べると、労働の負荷は同列ではありません。また、20代の時点では他職種より年収が高くなりやすい一方、年功的な昇給が小さい施設では、40代以降に一般企業の総合職に追いつかれる、あるいは逆転されるケースもあります。
看護師の年収が上がる・下がる条件
同じ看護師でも年収に差がつく主な要因を整理します。
- 夜勤の回数と交代制:夜勤回数が多いほど年収は上がる。2交代は1回の手当が高い
- 施設の種類:大学病院・公的病院は基本給と賞与が安定しやすく、クリニックや介護施設は夜勤がない分、年収が下がりやすい
- 地域:都市部は月給が高いが家賃も高い。地方は月給が低めでも生活費で相殺されることがある
- 役職・資格:主任・師長などの役職手当、認定・専門看護師の資格手当
- 勤続年数:公的病院は年功的な昇給があり、長く働くほど有利
アドバイザーのひとこと 「年収が低い」と感じたら、まずご自身の年収を「基本給×12+賞与+夜勤手当」に分解してみてください。どこが平均より低いかが分かれば、転職すべきか、今の職場で夜勤回数や役職を調整すべきかの判断がしやすくなります。
よくある質問
Q. 看護師の年収500万円は高いほうですか?
平均年収が約500万円台前半なので、500万円は平均的な水準といえます。ただし年代や夜勤の有無で意味合いが変わります。20代で夜勤が月4回程度なら平均より高め、40代で役職に就いていれば平均よりやや低めと見るのが実感に近い評価です。
Q. 新卒看護師の年収はどれくらいですか?
一般的に、新卒1年目の年収は350万〜400万円前後が目安です。初年度は賞与が満額支給されないことが多く、夜勤も研修期間中は少ないため、2年目以降に比べて低くなります。求人票の「初年度想定年収」は夜勤回数の前提を必ず確認してください。
Q. 年収を上げるには転職しかありませんか?
転職以外にも、夜勤回数の調整、認定看護師などの資格取得、役職への昇進などの方法があります。ただ、基本給のテーブルは施設ごとに決まっているため、基本給そのものを大きく上げたい場合は、給与体系の異なる施設への転職が近道になることが多いです。
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