日勤のみの看護師の年収はいくら?夜勤なしで下がる額と稼げる職場の選び方
日勤のみで働く看護師の年収の目安と、夜勤手当がなくなることで下がる金額を試算。日勤でも収入を確保しやすい職場の特徴、家庭との両立と収入のバランスの考え方をキャリアアドバイザーが解説します。
「夜勤をやめたいけれど、給料がどれくらい下がるのか不安」「日勤だけでも生活していける職場はあるのか」。育児や体調、家族の事情で夜勤が難しくなったとき、多くの看護師が同じ悩みを抱えます。夜勤手当は看護師の年収を支える大きな柱なので、日勤のみに切り替えると年収が下がるのは事実です。ただ、下がり幅は働き方や施設で大きく変わり、工夫次第で差を小さくすることもできます。この記事では、日勤のみの年収の目安、夜勤手当がなくなる影響の試算、日勤で収入を確保しやすい職場、両立の考え方を整理しました。
日勤のみの看護師の年収は400万円前後が目安
厚生労働省「賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均年収は約500万円台前半ですが、この数字には夜勤手当が含まれています。夜勤手当を除いた日勤のみの常勤の年収は、一般的に380万〜450万円前後が目安です。経験年数や施設によっては、日勤のみでも450万円を超えるケースがあります。
看護リーチ掲載求人の統計(2026年11月8日時点)では、日勤のみの求人の平均月給は約26.9万円万円、掲載件数は29,056件です。夜勤ありを含む全体の平均月給(約26.2万円万円)と比べると、月給ベースで数万円の差があることが分かります。
夜勤手当がなくなると年収はいくら下がる?
夜勤手当は、2交代なら1回あたり1万円前後、3交代なら準夜・深夜それぞれ数千円が相場です。月4回の夜勤に入っている方が日勤のみに切り替えた場合の影響を試算すると次のようになります。
| 項目 | 夜勤あり(月4回) | 日勤のみ | 差額 |
|---|---|---|---|
| 夜勤手当(月) | 約4万円 | 0円 | −4万円 |
| 夜勤手当(年) | 約48万円 | 0円 | −48万円 |
| 深夜割増分 | 含む | なし | 数万円 |
| 年収の目安 | 約480万円 | 約430万円 | −50万円前後 |
夜勤の回数が多かった方ほど下がり幅は大きく、月6回以上入っていた場合は年間70万〜80万円減ることもあります。一方で、夜勤に入っていた分の体力的な負担がなくなり、規則正しい生活や副収入の余地が生まれる点は数字に表れないメリットです。
手取りベースでは差が縮まる
夜勤手当には所得税・住民税がかかるため、額面で年間50万円減っても、手取りベースでは38万〜40万円程度の減少になります。「額面の減り幅」より「手取りの減り幅」で生活への影響を見ると、思ったほど大きくないと感じる方もいます。
アドバイザーのひとこと 日勤のみへの切り替えを相談されたとき、私は「減る額」ではなく「月の手取りがいくらになるか」を一緒に計算します。減額に目が向くと転職に踏み切れませんが、月の手取り25万円で生活が回るかどうかで考えると、判断が現実的になります。
日勤のみでも収入を確保しやすい職場
日勤のみの求人でも、施設の種類や業務内容によって年収の水準は変わります。
外来・手術室・透析など病院内の日勤部門
病院に所属したまま日勤中心の部署に移ると、基本給や賞与の水準は病棟と変わらないため、年収の下がり幅を夜勤手当分だけに抑えられます。オンコールや当番がある場合はその手当も加わります。
訪問看護ステーション
訪問看護は基本給が比較的高めに設定されている事業所が多く、日勤のみでも年収400万〜500万円を提示する求人があります。オンコール対応の有無と手当額は必ず確認してください。
美容クリニック
美容クリニックは日勤のみで年収450万円以上を提示する求人が多い分野です。接客要素やノルマの有無、インセンティブの仕組みが施設によって大きく異なるため、固定給部分の水準を確認するのがポイントです。
健診センター・企業の看護職
土日祝休みで日勤のみという働きやすさが特徴です。年収は病院よりやや低めのことが多いものの、残業が少なく、生活リズムを安定させたい方に向いています。
介護施設の看護師
特別養護老人ホームや有料老人ホームは、夜勤のない日勤のみの募集が多く、オンコール手当が付く施設もあります。年収は病院より下がりやすい傾向ですが、施設によっては管理職や看護主任として年収を上げる道があります。
| 職場 | 日勤のみの年収目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 病院の外来・手術室 | 400万〜470万円 | 賞与水準は病棟と同じ |
| 訪問看護 | 400万〜500万円 | オンコール手当で上乗せ可 |
| 美容クリニック | 420万〜550万円 | インセンティブ次第で幅が大きい |
| 健診センター・企業 | 350万〜450万円 | 土日祝休み、残業少なめ |
| 介護施設 | 350万〜450万円 | 夜勤なし、オンコールありの施設も |
家庭や体調との両立と収入のバランス
日勤のみを選ぶ理由は人それぞれですが、「収入を下げてでも生活を優先する」か「収入を維持する工夫をしながら夜勤を減らす」か、選択肢は一つではありません。
- 夜勤を減らす(月1〜2回):日勤のみにせず、夜勤を最低限残すと年収の減り幅を半分程度に抑えられる
- 日勤常勤+オンコール:訪問看護や介護施設のオンコール手当で夜勤手当の一部を補う
- 日勤のみ+短時間正職員:子育て期は勤務時間を短くし、落ち着いたらフルタイムに戻す
- 時期を区切る:子どもが小学校に上がるまでの数年間だけ日勤のみにし、その後夜勤に復帰する前提で施設を選ぶ
大切なのは、日勤のみを「一生の選択」と考えず、ライフステージに合わせて見直せる職場を選ぶことです。夜勤への復帰がしやすい病院や、勤務形態を柔軟に変えられる施設は、長期的な収入の安定につながります。
アドバイザーのひとこと 子育て中の方には、「日勤のみで年収が下がるのは今だけ」という視点をお伝えしています。5年後に夜勤へ戻れる職場か、それとも日勤のまま管理職を目指せる職場か。今の年収だけでなく、数年後にどう戻せるかまで考えて職場を選ぶと後悔が少なくなります。
よくある質問
Q. 日勤のみで年収500万円は可能ですか?
訪問看護の管理者クラス、美容クリニックのインセンティブがある職場、病院の役職付きの外来師長などでは可能です。ただし一般的な日勤常勤では400万〜450万円が中心なので、500万円を目指すなら職場の選び方が重要になります。
Q. 日勤のみの求人は、パートしかありませんか?
常勤(正社員)の日勤のみ求人も多くあります。訪問看護、クリニック、健診センター、介護施設、病院の外来などが中心です。看護リーチでは働き方「日勤のみ」と雇用形態「正社員」を組み合わせて絞り込めます。
Q. 夜勤をやめると、ブランクのように見られますか?
日勤のみで働いていることが不利に見られることはほとんどありません。ただし、将来夜勤のある病棟に戻りたい場合は、急性期の経験を維持できる外来や手術室などを選んでおくと、復帰がスムーズです。
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